格差社会 2006 5 15

 知人から、このような話を聞きました。
今から、30年以上前、ある人(A氏)は、高校時代、暴走族をやっていて、
ろくに授業に出ないで、遊んでばかりいて、
両親や近所の人にとって、頭痛の種だったそうです。
それでも、A氏は、何とか高校を卒業し、近所の工場へ就職しました。
その後、若くして結婚し、そのせいか、真面目に勤務し、
今では、熟練工として評価が高いそうです。
その工場は、大企業の工場であり、業績は安定しているそうです。
こういう人は、給料も高く、年金も、大企業の企業年金ですから、
今の日本社会では、「勝ち組」かもしれません。
 さて、今の高校生は、どうか。
運が悪ければ、高校を卒業しても、フリーター。
うまく就職しても、派遣社員かもしれません。
運良く、大企業に就職しても、「不確実性の時代」と言われる現代では、
たとえ、大企業でも、安泰ではありません。
もしかすると、30年後には、倒産しているかもしれません。
 これでは、30年以上前に暴走族をやっていたA氏とは、あまりに格差があります。
A氏は、ろくに勉強しなかったが、今は、勝ち組。
今の高校生は、フリーターか派遣社員、運良く大企業に入社できても、
不確実性の時代だから、安泰とは言えません。
 このように、世代間にある「格差」は、大きいと思います。
これが、やがて、日本社会の不安定要因となるでしょう。


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